ブスのマーケティング戦略
田村麻美 著 / 文響社
2018年12月7日 初版
ブスのマーケティング戦略 / 田村麻美 著
をご紹介します。
この本はブスの自虐エッセイではない。
れっきとした実用書である。
この一文からはじまる、
田村麻美(税理士、大学院生、一児の母、そして自称ブス)さんによる、
①ブスの幸せな結婚
②ブスの経済的な自立
を叶えるために実践された戦略(体験)を、
マーケティング理論を用いて解説してくれている実用書です。
人でも企業でも共通している「人に選ばれるためにはどうするの?」という時の
考え方(戦略)を教えてくれています。
(田村さんご自身は自虐エッセイではないと言われていますが、エッセイとしてもかなり楽しんで読める一冊になっています。)
田村さんが考えてやってきたことはシンプル。
「自分を客観視し、相手の気持ちを想像して、行動すること」
では、具体的な内容を見ていくと、
①自分を客観的に査定(本質を見極める)
→プロダクト解析
②市場(いまいる場所)分析
→セグメンテーション(市場を細分化し、ターゲットを絞る)
③競合(ライバルの特性)分析 + 小さな武器を増やして総合点を上げる。
→3C分析(自分の競合を特定し、競合が何で評価されているのかを知る)
④市場(田村さんの場合は合コン)で世の中のニーズをリサーチ
→市場調査(自分という商品を買ってくれる人がいる市場を探す)
⑤希少価値をつくりだす
→ブルーオーシャン戦略(商品価値が高くなる「希少性」を生かせる、市場・領域を分析する)
⑥自分がフィットする市場に移行する
→ポジショニング戦略
◉マーケティング戦略の成功とは
お客さんのニーズに自社が提供する商品・サービスをフィットさせること。
(そのためには[ 顧客のニーズ ]を知り、自社の[ 商品の特性 ]を知ることからはじまる。)
◉成功の要因は「ブスだったから」
コンプレックスは、意外に最大の特性(長所)になりうるってこと!
企業のことであっても【 人 】に置き換えて考えると、よりイメージがしやすくマーケティング戦略についての理解が深まると気付かせてくれた一冊です。
美人編集者さんからのクールでド直球な質問に対して、自称ブスの田村さんがキレながら回答するところも、個人的にはツボでした。
ブランドデザイン研究所 / BRAND DESIGN Labs
Comments